勉強法

点数がグングン上がる時期:TOEIC 600点突破まで

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この時期は面白いようにスコアが上がります。今回は、その面白さを加速させてくれる勉強法を紹介します。

『英語の勉強を始めるなら、この3つで決まり』で紹介した、発音文法頻出単語で、英語学習の土台づくりをしている時期が、一番辛く感じるかもしれません。飛行機と同じで離陸するときが最もエネルギーが必要です。今まで勉強を続ける習慣の無かった方にとっては、ここまで来ただけで、目標まで残り半分と言っていいでしょう。「英語の土台づくり」を頑張った方は、いきなり700点超えも十分ありえます。

英語学習の最初に取り組む3冊
英語の勉強を始めるなら、この3つで決まり英語の勉強をはじめようと思い立っても、『何からはじめればいいの?』と悩んでいる方は 発音・文法・頻出単語 の「3つ」から始めましょ...

ところで、G検定の勉強の方は順調ですか?
AIの勉強の初期は「読書」がメインなので、TOEICの勉強と比べると『勉強している気がしないけど、大丈夫だろうか?』と思うかもしれません。大丈夫です。あなたは「脳が、試験モードになっている」ので、漫然と人工知能の本を読んでいる人と比べても、理解力が上がっているはずです。

G検定のメリットとTOEICのメリットが混ざり合うポイントは、もう少し先になります。今は心配せずに、それぞれ頑張って続けていってくださいね。

 

リスニングが、稼ぎ頭

TOEICに詳しい人は『TOEICは、リスニングの点数を上げる方が簡単』だと知っています。本当です。

私が英語の勉強をはじめた頃『全然聞き取れないけど、本当にリスニング出来るようになるのか?リーディングなら学校でやってたし、こっちを伸ばした方が良いか』と思い込んでいました。しかし、実際のTOEICはリーディングの点数を上げる方が難しいんです。

なので、800点超えまでは、とにかく「リスニングを優先」させましょう。

リスニングを優先させるメリットは、他にもあります。Part3とPart4の英文を見て下さい。そう「長文」ですよね。つまりリーディングしていることにもなるのです。

さらに、今回紹介する方法でトレーニングすると「英会話・スピーキング」のトレーニングにもなります。私はTOEIC800点を超えてから英会話をはじめたのですが、特に苦労せずスピーキングが出来ていました。TOEICのスコアは高いけど、話せないという状態になってしまうのは仕方の無いことです。「話すためのトレーニング」無しで話せる人はいませんから。その「話すためのトレーニング」を普段の学習に組み込んでしまえば、TOEIC卒業後に困ることはなくなります。

早速始めましょう。手元にある『公式問題集』のPart3とPart4の中から、あなたの好きなものを「それぞれ1つずつ」選びます。

P3とP4

選んだものを使って、以下の流れで進めていきます。

Step1:集中して聞く(3回まで)

Step2:聞き終わったらすぐに英文を見て、自分の弱点を見つける
音として捉えられなかった部分/音は捉えたが何の単語か分からなかった部分/何の単語かは分かったが瞬時に意味に結び付けられなかった部分を把握します。そして、日本語訳を見て英文を正確に理解します。文法も細かくチェックすれば完璧です。忘れないように、このように色分けしてもいいでしょうP3の英文

Step4:カンニング暗唱
英文をチラチラ見ながら、覚えている文が来たら「目を閉じて」声に出します。これを何回か繰り返していくと、無理なく覚えている状態になっていきます。

Step5:暗唱
本当の暗唱をやってみましょう。最初のうちは辿々しい暗唱になってしまいますが、繰り返すうちに滑らかさが生まれてきます。何度やっても『次は何だっけ?』と考えながら、たどたどしい暗唱になっていたりしませんか?そうなってしまったら一旦文法は忘れて、口と耳に音を覚えさせることに集中しましょう。リズミカルに、気持ちを込めて声に出してみましょう。これを意識してStep4とStep5を繰り返していきます。今の説明は読むだけではピンとこないと思いますが、実際に声に出して練習してみてから、もう一度読んで頂けると感覚がつかめると思います

1日で「なめらかな暗唱」を目指さなくても大丈夫です。無理をすると挫折しやすいので気楽にやりましょう。何日か続けていくうちに自然と、なめらかさが出てきます。

Step6:音声を2倍速にしたものを聞く
この「NHK語学プレイヤー」を使います。

NHKアプリnhk2倍速2倍速で聞いてみましょう。ちゃんと聞き取れると思います。試験当日にこの2倍速に慣れておくと、試験の音声がゆっくりと聞こえるようになります。

Step6まで仕上がった音声を、移動中などのスキマ時間に聴きます。外で声を出せないなら、マスクをして口をモゴモゴさせるだけでも効果的です。この状態になっていると、ここで覚えたフレーズは英会話でスルスルっと出てきてくれます

600点突破までは、今回選んだ「Part3と4を1つずつ」の他に、もう2つずつぐらいで止めておきましょう。数を多くこなそうとすると「Step6まで仕上がらず」あまり効果のないトレーニングになってしまいます

 

英会話は、いつから始めるのが効果的なのか?

なるべく早く800点を達成したいので、英会話は達成後の楽しみにしておきましょう。そして、800点を超えた後に「英会話」をするとこんなメリットもあります。

■先生の英語が聞き取れる
英会話では、話すよりも「相手の質問を聞き取れる」ことが重要です。
聞き取れないと、先生に『もう一度言って下さい』と何度も頼むことになります。

「話すことと、聞くこと」に集中できる
800点を超えると、英会話教材の中に知らない単語や文法は無くなっているでしょう。オンライン英会話は1回25分しかないので、1人でできる単語と文法に時間は割きたくないですよね。

■自分の間違いに気づくことができる
先生は、あなたに自信を持ってもらうために、あえて間違いを指摘しない場合があります。自分で間違いに気づかないと、ずっと間違った使い方をしてしまいます。

もちろん、どうしても英会話をしたいという気持ちが出てきたら抑え込まずに始めてください。その気持ちのほうが大切です。

 

『公式問題集 TEST2』と『金のフレーズ』を始めよう

金フレと公式問題集

使う教材は2つだけです。1つは既に持っている『公式問題集』と、もうひとつは『金のフレーズ』です。

『金のフレーズ』は、親切に600点レベル/730点レベル/860点レベル/990点レベルと別れています。

金フレの目次

「600点レベルの400単語」だけに集中するのもいいですし、730点までの700単語に挑むのもいいでしょう。

公式問題集の方は「TEST2」を使います。詳しいトレーニング方法を以下のページにまとめました。読んでみて下さい。

パート別勉強法
TOEIC Part別トレーニングTOEICの「勉強法」を、Part1からPart7まで、それぞれのパート別に紹介します。 Part3と4の「先読み」がネットで探し...

TEST2を、何度か繰り返したら、TEST1で、またトレーニングしてみてください。この「1冊を反復する」のは、たしかに飽きてきます。しかし、どんなトレーニングよりも、確実にスコアを伸ばしてくれます。

最初の5ヶ月間は、とにかく問題をたくさん解くことを自分に課しました。解いたら答え合わせ・・・を繰り返しましたが、スコアは上がるどころか、むしろ下がっていきました。そんな辛い時期に試してみたのが、自分の解き方や弱点を分析しながら、1回分の模試をとことん掘り下げることでした。そして、この方法を実践し始めてから3週間、スコアはいきなり900点の壁を超えました。

大里秀介『3週間で攻略 TOEICテスト900点』

大里900本

これで『公式問題集』1冊を、仕上げることが出来ました。確実にスコアが上がっているはずなので、2回目の試験を早く受けてしまいましょう。