英語の「独り言トレーニング」のメリットは理解しているけれど、始められない人
TOEICは、既に700点以上だが、英語を話すのが苦手な人
AIと英会話に、期待を持っている人
へ向けて書きます。
この記事を読めば
2020年現在、効果的な「スピーキングの練習方法」を知ることができます。そして、挫折しやすい「独り言トレーニング」がAI英会話アプリを使うことで継続できることが理解できるようになります。
英語学習のインフルエンサーの方達が『英語での独り言が効果的だよ』と言っているのを聞いても、行動に移せなかったり、やってはみたが効果が感じられず続けられなかった人は多いと思います。私もそうでした。
私の場合はもっと深刻で、TOEIC860点の「Aクラス」を越えても、簡単なフレーズでさえ瞬時に話すことができませんでした。しかし、あるトレーニングを取り入れてからは、オンライン英会話でも、満足のいくスピードで話せるようになり、自信がつきました。
そのトレーニングが「AI英会話アプリ+独り言トレーニング」です。
現在わたしのTOEICスコアは935点で、仕事で英語を使えるまでになっています。
ここまでこれたのも、独り言トレーニングに、AI英会話アプリを組み合わせたトレーニングのお陰だと思っています。なので、あなたにも「このトレーニング方法」を実践してみてほしいと思います。効果が出ますよ。
目次
2020年現時点で、効果的な「英語スピーキング」のトレーニングは何?
結論
「AI英会話アプリを使った独り言トレーニング」で、英語を瞬時にひねり出すのに慣れ、
その後、オンライン英会話で数をこなすこと。
です。
とくに重要なのが、【自分の頭で考えて、英語を瞬時にひねり出す】という部分です。
これを数多くこなし、慣れてしまえば、スピーキングは加速度的に上達していきます。
『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』という本をご存知かと思います。この本でも【自分の頭で考えて、英語を瞬時にひねり出す】トレーニングが出来ます。私もこの本で、スピーキングを伸ばそうとしたことがあり、実際ある程度は効果がありました。しかし、この本の素晴らしいところは「使うことを意識した英文法学習」ができる点にあります。これだけでも、この本の価値は十分にあります。しかし、この本は会話や演説のトレーニングにはあまり向いていません。
詳しくは、このページで書いているので、後からでも読んでみて下さい。
「独り言トレーニング」を強く薦めていることで有名なATSUさんは、使うことを意識した英文法学習→音で英単語を覚える→独り言トレーニング→オンライン英会話の順番を薦めていて、私も実体験からそう思います。
『独り言トレーニングの良さは分かってる、でも続けられないんだよ』という声が聞こえてきます。その気持よく分かります。独り言トレーニングは、最初、味気なく感じてつまらないんですよ。長い文章をスラスラ繋げて話せるようになると、急に楽しくなるんですけど、そこまで続かないんです。
独り言トレーニングは、何もかも自分で決める必要があるので、「自由作文」が苦手な人にとっては難しいトレーニングなんだと思います。そして、強制力がないことも継続を難しくしています。学校やオンライン英会話なら、先生が目の前にいるので、話さざるをえませんからね。
私が「AI英会話アプリと、独り言トレーニング」の組み合わせに気づくまでは、オンライン英会話が、アウトプットの主戦場でした。今までに400回以上受けました。
メリットの多い「オンライン英会話」にも、いくつか欠点があります。
・効果的なトレーニングの場にするために、自分で工夫する必要がある
・生徒の低評価を恐れて、先生が厳しいトレーニングを提供しにくい
・生徒が、生身の人間である先生に遠慮してしまう点
などです。
効果を出すためには、「自分の能力を上げることを最優先に、ときには自己中心的に振る舞おうという意気込みをもって、できるだけ多く話す」ことが重要です。そうでないと、先生は流れ作業的に授業をこなし、苦情を言われないように当たり障りのないフィードバックだけ言って終わる、効果の薄いトレーニングになってしまいます。
『いますぐ英会話やってみたい』という人なら、すぐに始めるといいでしょう。もし、あなたが英会話に二の足を踏んでいて、なかなか始められないのなら、独り言トレーニングから始めることをお薦めします。
スピーキングを上達させるために「根性」「気恥ずかしさの克服」は大切ではありますが、それが出来ないから皆さん困っているわけです。そんな皆さんは、具体的なステップアップを知って、なめらかに英会話へ進んでいきましょう。
それでは、その独り言トレーニングから、英会話へのステップアップの手順について、説明します。
1,SpeakBuddyの「英作文」と「応用練習」を使って、独り言トレーニングをする
2,何度も再挑戦できるので、流暢に言えるようになるまで繰り返す
3,頭で考えて英語をひねり出すことに慣れ、脊椎反射で言えるようになったら卒業
4,「自己紹介」と英会話のお決まりのフレーズを用意して、英会話を始める
5,英会話の最初の10回は慣れを優先して、徐々に効果的な練習の場に変えていく
「3」の時点で、あなたには相当の実力が付いています。英語をすぐに口に出せるようになっているので、オンライン英会話の初回から、すんなり会話が続くと思います。この体験を味わってしまうと、英会話が楽しくてトレーニングと感じなくなります。
今回は、オンライン英会話ではなく、「AI英会話アプリ」と「独り言トレーニング」を解説することが目的なので、この2つについて詳しく説明していきます。
AIによって、英語学習は進化したのか?
私は、仕事で「AI」と「英語」の両方に関わっていることもあり、昔から『日本人にとって理想的な、AIによる英語学習サポートって、どういうものだろう』と考え続けてきました。
私は、このように考えています。
・AIと自然な会話ができる
・生徒が「言いたいことがあるのに、英語にできない」状態になったときに、その生徒の思考の癖、言い回しの癖を踏まえた、お薦めフレーズを提案してくれる
・機械であることを活かして、忖度なしの「生徒の問題点、改善案」をすばり提示する
2020年現在、このようなAIによる英語学習サポートは実現できているでしょうか?
残念ながら「実現できていません」。
現在のAI英語サービスの多くは、AIを「音声認識」「学習プログラムの選定(難易度の決定)」「学習者の分析」に使っています。
マイクロソフトの「りんな」のように、AIと不自然な会話を楽しむことは実現できていますが、「AIとの自然な会話」は出来ていないのが現実です。
実際、「AI英会話ナンナ」というアプリでは、りんなと同じ問題を抱えていて、会話が噛み合わない、不自然な会話になることが多いです。(AIの癖を理解して、こちらが言い方を変えて、会話を自然にする能力は鍛えられるかもしれない)
「AI英会話ナンナ」は面白いアプリなのでやってみてください。過去の回答例と日本語訳が付いていて学習がしやすく、それでいて無料というのがいいです。
ビジネスのような型のある会話なら、自然な会話になることも時々あります。今後、ビジネスの教材が増えてくれることを希望します。(今は「転職の面接」と「ビジネスでの交渉」の2つしかない)
現状では、『AIによって英語教材が劇的に変わった』とは言えないのですが、SpeakBuddy や TerraTalk などは、学習者の困っている事にしっかり応え、欲しい機能を実装しているため、英語教材として大きな進化を感じます。
SpeakBuddy と TerraTalk のなにが素晴らしいのか?次から、詳しく見ていきましょう。
SpeakBuddyが、スピーキングの練習に向いている理由
アプリ検索で「AI 英会話」と入力すると、AI搭載を謳ったアプリが多く出てきます。注意しなければならないのは、「英会話」という名前のアプリなのに、発音トレーニングがメインだったり、穴埋め問題や、フレーズ集だけのアプリもある点です。
英語のスピーキングを伸ばしたいなら、SpeakBuddy と TerraTalk がお薦めです。
SpeakBuddy は「1週間無料」なので、自分に合うかどうか試してみて下さい。TerraTalk は、SpeakBuddyを使い倒した後でもいいでしょう。SpeakBuddyでは、以下のような特徴があります。
・自分の頭で考えて、声に出すレッスンがある
・音声認識の精度が高い
・自分の話したことを文字にしてくれる
・模範回答がある
・『早く話さなければ』という強制力がある
・学習者のレベルを分析し、丁度いい難易度のカリキュラムが選ばれる
・BGMや効果音、メダルの獲得など、継続したくなる仕掛けがある
SpeakBuddyは、最初のテストを受けた後の「レベル設定」が絶妙なんです。スピーキングを鍛えるためには、学習者にとって「読むのは楽だが、話すと少し難しい」レベルのカリキュラムにすることが重要になります。私は何度か初期化してテストを受けましたが、毎回、最適なレベルのカリキュラムが選ばれるので驚きました。
カリキュラムは、後から自分で変更できるので安心して進んでください。
SpeakBuddyを「独り言トレーニング」に使う
SpeakBuddyで、どうやって独り言トレーニングするのか?について説明します。
カリキュラムページの左上の「編集」を押して、「カリキュラムを編集する」を選び、その中の【会話】と【英作文】と【応用練習】だけ選ばれた状態にして、進めていきます。
「英作文」では、ヒントを手がかりに、自分の頭で英文をひねり出します。次の「応用練習」では「英作文」で使ったキーフレーズを、別のシチュエーションで使うことで応用力を身につけます。この順番のお陰で、そのキーフレーズが自分のモノになっていく実感が得られます。
SpeakBuddy の優れている点は他にもあります。以下のように、キャラクターの台詞が隠されているので、リスニングの訓練にもなります。クリックすれば、英文が出てくるので答え合わせが出来ますし、日本語訳も表示することができます。
ひとつのレッスンが終わった後に、タイムラインで自分が話したことを見返すことができます。自分の声も録音されているので、正しい発音と聴き比べるてみましょう。
レッスン後の「評価」が表示されるので、何度も挑戦して全て「Sランク」を目指していきます。これは簡単なので、すぐに出来てしまうと思います。
慣れてきたら、さらに独り言トレーニング向けの設定に「カスタマイズ」していきます。
音声認識の「打ち切り速度」を【速い】に変更し、「音声入力自動スタートをON」にしましょう。この状態で、流暢さ「Sランク」を目指します。
全てのレッスンを終える頃には、アプリを使わない「独り言トレーニング」も抵抗なくできるようになっていると思います。SpeakBuddy のレッスンを思い出して、話すのもいいですし、フリースタイルで思いついたまま話し続けてもいいでしょう。この状態になっていたら、オンライン英会話も始めていきましょう。
AI英会話アプリ、独り言、オンライン英会話:比較表
3つのトレーニング
独り言(アプリ無し)
アプリ+独り言
オンライン英会話
には、得られる効果が違います。なので、3つのいいとこ取りをしてスピーキングを向上させていくのがいいでしょう。
この3つのトレーニングの特徴を、表にしてみました。
独り言 | アプリ使用+独り言 | オンライン英会話 | |
難易度の調整 | 調整:楽 | 調整:楽 | 先生によっては調整が下手 |
先生によるサポート | なし | AIによる添削、カリキュラム選定 | 先生によっては対応が悪い |
間違いの指摘 | なし | 自分が話したことが文字として残る | 先生によっては、しない |
話したことの文字化 | なし(※) | 文字起こしされる | なし(※) |
話すことへの強制力 | 自分次第 | ある | ある |
英語を「ひねり出す」 | 自分次第 | 英作文、応用練習を選ぶ | 話せる量が多いコースを選ぶ |
会話の特徴 | 予想外な質問はされない | ストーリーという型があり、自由度は低い | 予想外の質問もあり、実用的 |
効果を実感できるまで | 継続しコツを掴む時間が必要 | 早く効果を実感できる | 序盤は工夫が必要なので、効果を感じるまで時間がかかる |
継続のし易さ | △ | ◎ | ○ |
月額 | 無料 | 1,980円 | 1,800~12,000円以上 |
※Googleドキュメントなどの音声入力を使えば可能だが、少し問題あり
この表を見ると「アプリ使用+独り言」が一番優れているように見えますが、アプリ無しでの独り言トレは、「自分の思考の癖・言い回しの癖」を踏まえたスピーキングの訓練が重点的に行えるので捨てがたいトレーニングなんです。
仕事中に話している「日本語」を録音して聞いてみてください。誰もが何度も使ってしまうフレーズがあり、言い回しの癖があります。それを英語ではどういうのか?を調べて身につけていくと、英語が自分の体の一部になっていきます。このようなときは、アプリ無しの独り言トレーニングが適しているでしょう。
全て、瞬間英作文しようとしないこと
スピーキングが全然上達しなくて焦っていたとき、先生にある欠点を指摘され、それからどんどん上達していきました。その欠点とは「なんでもかんでも、英作文しようとする」こと。最初、『え?どういうこと』と思いましたが、先生の説明を聞いてすぐに理解できました。
私はキーボードを打つとき、頭で『Dはこのボタン。Yはこのボタン』と考えていません。日本語を話すときも、脳の大部分は「話す内容・話の方向性」に集中して、その他の「ひとつひとつの単語を組み合わや、言い回し」などは、口や勝手に動いている感覚があります。みなさんも同じ感覚ではないでしょうか?
瞬間英作文のトレーニングが好きだった私は、いつも「英作文しよう」としていました。しかし、それでは脳に負担が常にかかり続けて、実用的ではないんです。
なので、ある程度のフレーズは脊椎反射で言えるようにしましょう。「使い回せるフレーズでは、対応できない状況」になった時のためにも、脳には余裕を残しておきましょう。
脊椎反射でフレーズ言えるようになるためにも、少しだけ我慢して反復練習する必要があります。そのためにも、自分が楽しめる、続けられる教材に巡り合うことが重要になります。SpeakBuddy と TerraTalk は、私のお気に入り教材に加わりました。